小さな工夫
低濃度造影剤を用いた逆行性尿道造影
李 漢栄
1
,
門脇 和臣
1
,
沢村 正之
1
1北里研究所付属病院泌尿器科
pp.755
発行日 1983年8月20日
Published Date 1983/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203642
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逆行性尿道造影は,簡便かつ安全な検査法であるが,施行後,排尿時痛,血尿などの尿道・膀胱刺激症状を時に認めた。われわれは従来,60%ウログラフィンR20mlとキシロカインゼリーR20mlを混合して用いてきたが,十分に注意を払い尿道括約筋の弛緩を待ちながら,手動にて緩徐に造影剤を注入するのにもかかわらず,尿道・膀胱刺激症状の出現をみることがあつた。この原因の1つとして,高張な造影剤と尿路粘膜との接触を考え,低濃度の造影剤を用いてみたところ極めて良好な結果を得た。
すなわち60%ウログラフィンR10mlに滅菌蒸溜水30mlを加え,40mlとして用いた。この混合比で浸透圧は約360mOsm/L (浸透圧比約1.5)(60%ウログラフィンの浸透圧比は約6)になる。
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