増刊号特集 泌尿器科外来診療—私はこうしている
Ⅱ.外来検査法のポイント
排尿時膀胱尿道造影検査,逆行性尿道造影検査
冨田 善彦
1
Yoshihiko Tomita
1
1新潟大学医学部泌尿器科
pp.82-86
発行日 2000年3月30日
Published Date 2000/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902896
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1 はじめに
排尿時膀胱尿道造影検査は,下部尿路の機能的疾患の情報も得られるとされているが,膀胱尿管逆流の有無や後部尿道弁の診断の際に用いられるのが主であろう。また,逆行性尿道造影検査はかつて前立腺肥大症,前立腺癌などの前立腺疾患にも行われてきたが,最近では前立腺疾患の診断には経直腸超音波検査が汎用されつつあり,その意義は限られてきている。現在の一般的な適応としては,尿道外傷や尿道狭窄,特に狭窄が1箇所ではなく複数箇所存在する場合,または何らかの理由で内視鏡が使用できない場合であろう。いずれにしても,泌尿器科医が会得しなければならない手技である。
本稿では,排尿時膀胱尿道造影検査,逆行性尿道造影検査について,実際の施行法を中心に述べたい。
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