手術手技
追加発言 1
工藤 潔
1
Kiyoshi Kudo
1
1杏林大学医学部泌尿器科学教室
pp.109-110
発行日 1985年2月20日
Published Date 1985/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203971
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重複腎盂尿管は高頻度にみられる尿路奇形ではあるが,合併症がなければ治療の対象にならない。本奇形の合併症は稀ではないとされるが1),半腎摘除術を要する症例は少なく,われわれは杏林大学病院において,9年間に3例を経験したに過ぎない。このように繁用されない手術法は術者によつて大きく変わることはなく,著者らの方法も多嘉良先生のものと大同小異である。手術手技は腎部分切除術に準じて行われるが,上腎と下腎の支配血管が各々独立し,両腎盂が容易に分離されるので,腎部分切除術よりも容易な手術である。以下,上半腎摘除術について述べる。
術前検査でnon-visualizing kidneyの場合は,一般に水腎症を呈しており,超音波検査,CT,腎血管撮影などで確認後,経皮的腎盂尿管造影を行い,患腎の形態,狭窄部,mate kidneyとの関連を検索している。
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