交見室
小児尿道輪状狭窄について,他
谷風 三郎
1
1兵庫県立こども病院泌尿器科
pp.382-383
発行日 1983年4月20日
Published Date 1983/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203566
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本誌37巻2号に掲載された山口隆正先生らの「尿道輪状狭窄の1例」を興味深く読ませていただきました。
男児にみられる小児先天性尿道輪状狭窄は著者らも考察で述べておられますが,私たちの経験でも再発性尿路感染症や年長児の遺尿症,夜尿症の検索中にしばしば発見されます。私たちは排尿時膀胱尿道造影が疑わしい症例をピックアップし全身麻酔下に膀胱鏡検査をして確定診断をつけております。しかし,膀胱鏡下に狭窄が否定されることも少なくなく,全身麻酔の侵襲のこともあり局所麻酔下にUPPなどで確定診断がつくならばこれに優ることはないと思います。この観点から著者らの報告されている異なつたサイズによるUPPで狭窄部位を確認された方法に対して特に強い興味をおぼえました。学童期になれば局所麻酔下にこの検査を行うことは十分可能と思われ,今後症例があればぜひ試みてみたいと考えております。
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