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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
画像所見
腸
輪状潰瘍
annular ulcer, circular ulcer
吉原 崇正
1
,
蔵原 晃一
1
1松山赤十字病院胃腸センター
pp.558
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202761
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輪状潰瘍(annular ulcer,circular ulcer)は腸管の短軸方向に走行する潰瘍を言う.周在性については,明確には定義されていないが,典型的には全周性の病変を指す.長軸方向に潰瘍の幅が広くなると帯状潰瘍(girdle ulcer)と呼ばれる.輪状潰瘍は求心性の狭窄を合併することがあり,輪状狭窄と表現される.
小腸ないし大腸に輪状潰瘍を呈する疾患として,非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs ; NSAIDs)起因性小腸病変/大腸病変,非特異性多発性小腸潰瘍症(chronic enteropathy associated with SLCO2A1 gene ; CEAS),腸結核がよく知られている1).NSAIDs起因性腸病変は輪状潰瘍を呈することがあり,小腸では輪状ひだの頂部,大腸においては右側結腸の半月ひだの頂部に一致した境界明瞭で連続性のある浅い潰瘍を認める2)(Fig.1),周囲の背景粘膜にひだ集中や炎症性ポリープを認めない.
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