文献抄録
間質性膀胱炎における肥満細胞
pp.219
発行日 1983年3月20日
Published Date 1983/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203532
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間質性膀胱炎と肥満細胞に関しては既に報告を見るが,従来の報告では間質性膀胱炎について臨床的診断が不統一であつたり,肥満細胞の数量的有意差の検討がなされていない。
著者らは43例(男性2,女性41)の間質性膀胱炎患者について膀胱鏡検査と同時に膀胱上壁側壁および三角部より組織片を採取し光顕と電顕にて検索した。対照として67例(男性47,女性20)の主として肥大症,神経因性膀胱の症例について壁の生検を行つて比較検討した。間質性膀胱炎の診断は,いずれの症例も6カ月以上にわたつて恥骨上の疼痛を訴え,尿感染がないのに頻尿,排尿障害と血尿が見られている。また膀胱鏡所見で典型的といえる粘膜のビロード状発赤,線状潰瘍瘢痕や潰瘍などが見られたのは32例であつた。
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