特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療
9 その他の疾患
膀胱疾患
106 間質性膀胱炎
上田 朋宏
1
1泌尿器科上田クリニック
pp.299-300
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103175
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1 概念・病因
本疾患の出発点は,原因不明の非細菌性慢性炎症性膀胱疾患である。膀胱上皮に特徴的なびらん局面を認め「ハンナー潰瘍」と呼ばれ(図1),しかも膀胱痛がひどく末期に萎縮膀胱にまで発展する。原因は特定されておらず,結果として尿路上皮の透過性の亢進,間質の肥満細胞の活性化,さらに膀胱上皮の新生血管の集簇が特徴的である。主に原因不明の膀胱痛症候群に位置づけられているが,尿がしみこんで痛みを起こしていることが明らかになっている1)。よって,今後の病因のfocusは尿路上皮と尿になると予想されている。
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