小さな工夫
上部尿路Pressure Flow Studyにおける経皮的二重カテーテルの有用性
森田 隆
1
,
近藤 俊
1
,
石塚 源造
1
,
大矢 晃
1
,
土田 正義
1
1秋田大学医学部泌尿器科学教室
pp.155
発行日 1983年2月20日
Published Date 1983/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203519
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水腎水尿管症患者の術前の手術適応および腎盂形成術後の効果判定に,最近Whitaker1)によつて提唱されたPressure Flow Studyが用いられるようになつて来た。この方法は,経皮的に腎盂を穿刺して腎盂内に溶液を注入しながら腎盂内圧と同時に膀胱内圧を記録し,その圧差から腎盂尿管の器質的機能的閉塞を診断評価しようとする試みであり,腎瘻が造設されている場合は,腎瘻チューブを利用しても行うことが可能である。
しかし,本法は1本のカテーテルで注入と圧測定を同時に行うため,腎盂内に注入する溶液の注入速度や注入溶液の種類によつて真の腎盂内圧よりある程度高い圧を記録してしまう欠点がある。特に,粘性の造影剤を用いて本法を行う際にはその点が問題になる。
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