見聞記
腎移植の実際—アメリカでの経験(5)
藤田 公生
1
Kimio Fujita
1
1浜松医科大学泌尿器科学教室
pp.1123-1125
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203250
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移植腎の摘出
死体腎移植システム運用の実際をカリフォルニア大学のIwakiが雑誌「腎と透析」5月号に書いてくれた。Starzlのところでは肝移植もするので,ネットワークにのらないで自分で摘出にでかけることが多い。肝と腎を摘出するために飛行機を利用してアメリカの各地に飛ぶこともある。
アメリカでは死の判定は脳死であり,心は動いているいわゆるheart-beatingの状態である。したがつてあまりわれわれの参考にはならない。死を宣告され,家族の同意を得た死体は手術室へ運ばれる。心は動いており,気管には送管されてあり,麻酔医もついている。まつたく生体手術と同じである。
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