Japanese
English
手術手技 泌尿器科関連領域の手術
開胸術
Thoracostomy
富田 正雄
1
Masao Tomita
1
1宮崎医科大学第2外科学教室
1Department of Surgery, Miyazaki Medical College
pp.431-437
発行日 1981年5月20日
Published Date 1981/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203143
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はじめに
胸腹部到達法は胸腔を開き,横隔膜を経て病巣に対する手術到達法である。腎上極を中心に腎門部に広い視野がえられるため,腎基部血管,大動脈近傍のリンパ節を広い視野で直視することができる。そのため,本術式の適応としては大きな腎腫瘍とくに腎上極,横隔膜への病巣進展が疑われる場合や副腎腫瘍のうち,大きな腫瘍ないし横隔膜への病変の波及が考えられる場合,さらに高度の脊柱後側彎を有する症例の手術や他の方法では腎に到達することが非常に困難である場合などに本術式は有用である。しかし,欠点としては手術侵襲が過大となるうらみがあるので,術前の肺機能検査を中心に手術法の選択を行なう必要がある。以下開胸術を中心にのべる。
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