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講座
泌尿器科疾患の総合画像診断(5)—腎移植後の泌尿器科的合併症
Integrated Imaging in the Diagnosis of Urologic Complications following Renal Transplantation
草野 正一
1
,
村田 晃一郎
1
,
石井 勝己
1
,
真下 節夫
2
Shoichi Kusano
1
,
Koichiro Murata
1
,
Katsumi Ishii
1
,
Setsuo Mashimo
2
1北里大学医学部放射線科学教室
2北里大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Radiology, School of Medicine Kitasato University
2Department of Urology, School of Medicine Kitasato University
pp.439-446
発行日 1981年5月20日
Published Date 1981/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203144
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はじめに
腎移植後に起こる合併症は,患者が免疫抑制状態におかれているために重篤となることが少なくなく,その診断は迅速かつ的確であることが要求されている。また,これらの合併症は臨床症状に乏しかつたり,移植患者の腎機能喪失とも密接に関連して重複することも少なくないので画像診断の果す役割も大きいと言える。一方,放射線学的には,近年コンピュータ断層撮影法の開発のみならず超音波断層法やRIシンチグラフィーの解像力も急速に向上しているなかで,これら画像診断法が腎移植後に起こる合併症の診断に寄与する度合いも多くなつている。
そこで,本稿では北里大学病院の腎移植グループが行なつた142例の腎移植患者のなかから放射線診断の対象となつた泌尿器科的合併症を検討し,各画像診断法の特徴と役割を紹介しながら診断の要点について解説したい。
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