交見室
尿路感染分離菌と抗菌剤感受性/リニア電子スキャンによる経直腸前立腺縦断層法について
熊澤 浄一
1
1佐賀医大泌尿器科
pp.400-401
発行日 1981年4月20日
Published Date 1981/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203141
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本誌35巻1号に掲載された金子氏らの「尿路感染分離菌とその薬剤感受性について」を拝読させて頂いた。
尿路感染症は金子氏らも言われるごとく,泌尿器科領域における重要な疾患であるにもかかわらず,すぐれた抗菌剤の開発市販化が続いていることも関与してか,あまり関心を示さない方も見受けられる.
化学療法の進歩はたしかに目覚ましいものがあるが,細菌側もこの攻撃になすすべもなく,ただたちすくんでいるわけではない。耐性化,菌交代などの手段でしたたかな反撃を行なつている。非病原性といわれていた,変形菌属,セラチア,緑膿菌を含むブドウ糖非醗酵グラム陰性桿菌などのいわゆる薬剤耐性グラム陰性桿菌群が,交代菌,院内感染菌として登場してきている。
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