Japanese
English
綜説
細菌の薬剤耐性について
Drug Resistance of Bacteria
五島 瑳智子
1
Sachiko Goto
1
1東邦大学医学部微生物学教室
1Department of Microbiology, Toho University School of Medicine
pp.403-416
発行日 1978年5月20日
Published Date 1978/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202543
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感染症の原因療法として,生体内に侵入した病原体に直接作用する化学療法は,1933年にDomagkがサルファ剤を発見し,1929年,Flemingによつて青カビから見出されたペニシリンが,1942年Floreyらによる共同研究により実用化されるに至り,抗生物質が次々登場し感染症の治療に貢献した。
しかし,それらの薬剤に耐性を示す菌が次第に増え,ペニシリン,テトラサイクリン,エリスロマイシンなどに多剤耐性を示す黄色ブドウ球菌や,ストレプトマイシン,サルファ剤,クロラムフェニコール,テトラサイクリンに多剤耐性の腸内細菌および抗結核剤に耐性化した結核菌などが問題となつた。
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