交見室
前立腺全摘術の適応について/脊損者の尿道皮膚瘻閉鎖手術
島崎 淳
1
1千葉大学医学部泌尿器科
pp.275
発行日 1977年3月20日
Published Date 1977/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202329
- 有料閲覧
- 文献概要
前立腺癌の治療方針や治療方法は,患者の経過に多様性があることやエストロゲン剤の副作用の認識から再検討をせまられている。本誌30巻11号の交見室に秋元氏がstage Aの治療法の選択につき述べておられるが,同様のことが本年のECEMGの問題にあつたという(問題の設定は若年者であるので全摘術と学生に答えた)。今回本誌31巻1号のウン・シータンおよび斉藤氏による「恥骨後式前立腺精嚢腺全摘術とその止血方法」を拝見し,同氏らの前立腺全摘術の適応につき疑問をおぼえたので,ここに述べさせていただく。
1)stage Bでリンパ節廓清の必要性。恥骨後式をとる以上リンパ節の廓清(少なくも試験切除)を行なつてstagingを再確認し,その後の治療法を選ぶべきと考えるが,いかがであろうか。
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.