Japanese
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手術手技 外来小手術のコツ
尿道瘻の閉鎖術
Closure of Urethral Fistula
安達 国昭
1
Kuniaki Adachi
1
1山形大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology,School of Medicine,Yamagata University
pp.407-408
発行日 1980年5月20日
Published Date 1980/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202940
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はじめに
尿道瘻の成因として尿道の炎症や狭窄,尿道外傷,尿道結石や尿道腫瘍などがあげられるが,主に尿道外傷や尿道周囲膿瘍の自潰によつて発生することが多い。事実高齢者で,前立腺肥大症,尿道狭窄,神経因性膀胱などで尿閉を来し長期間カテーテルを留置したために慢性の炎症が膿瘍に進展し尿道瘻の発生をみることは時に経験するところである。
一方,尿道下裂などの尿道形成術あるいは内視鏡的操作やTUR操作上の尿道損傷から尿道瘻の形成をみたり,女子にあつては分娩,手術などいわゆる産科的損傷に伴い尿道腟瘻の形成をみたりすることもある。したがつて尿道瘻の形態や発生部位は,その成因によつてそれぞれ異なつた様相を呈している。
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