シンポジウム 下部尿路感染症の再発要因をめぐつて
女子再発性膀胱炎—特に感染菌ならびに尿道に関連をもつ二,三の再発要因について
島村 昭吾
1
,
水戸部 勝幸
2
Shyogo Shimamura
1
,
Katsuyuki Mitobe
2
1札幌逓信病院泌尿器科
2札幌医科大学泌尿器科
pp.841-848
発行日 1976年10月20日
Published Date 1976/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202235
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はじめに
女子の急性単純性膀胱炎は罹患率が高く,しかも繰り返されることが少なくない点で臨床上注目される。自験例でも患者の23%は1年以内に1回以上の再発を認める。その再発要因について文献上様々な意見がある。私どもは再発の要因として,parasite側の二,三の問題点およびhost側の問題点の中から特に細菌の侵入門戸となる尿道をとりあげ再発との関連を検討した。
ここに述べる再発(反復)はあくまでも急性単純性膀胱炎を反復することであり,泌尿器科的一般検査によつて基因を明らかにしうる症例は除外した。
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