Japanese
English
--------------------
女子顔面再発性皮膚炎について
DERMATITIS FACIEI FEMINEAE RECIDIVANS
皆見 省吾
1
Seigo MINAMI
1
1九州大学
1Kyushu University
pp.307-310
発行日 1966年3月1日
Published Date 1966/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204321
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.まえがき
本症についてのわたしの原著はないが,青島君の論文に女子顔面再発性皮膚炎(皆見・青島)と記してあり,わたしの命名したものである。荒川教授も樋口氏編皮膚科学に女子顔面再発性皮膚炎(皆見)として記載しておる。この名称についてはわたしが責任を負うべきであり,青島君はすでに台湾海峡に散った。なおこれについてしばしば引用されておる古賀君もわたしが指導したものであり,同君もこの世にはいない。ただし古賀君の論文は香粧料による皮膚炎であって,全部が本症には属せず,そのうちの3例が本症にあてはまる。
本症が栗原氏の再発性落屑性顔面紅皮症に一致することは諸氏の認めるところであるが,わたしがあえて皮膚炎としたのは紅皮症では強過ぎる感があり,また紅皮症では少くともそうたやすくは治らないように思われ,潮紅の状態は皮膚炎とした方がよく,湿疹とは違って丘疹や痂皮,糜爛などはほとんど見られない点にある。しかもほとんど女子に限られ,主として顔面に現われて再発するのが特徴である。初めはDermatitis recidivans faciei femineaと形容詞のfemineaとしたが,故石沢教授の助言に従い,名詞2格のfemineaeとした方がよいことにした。なお栗原氏も後にこの名称でもよいと記載されておる。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.