交見室
再発性膀胱腫瘍に対する抗癌剤再発予防注入療法のあり方について/膀胱内腫瘍再発の問題
三品 輝男
1
1三品泌尿器科医院
pp.612-614
発行日 1993年7月20日
Published Date 1993/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901001
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第81回日本泌尿器科学会総会(会長:吉田修・京都大学教授)ではいろいろな新しい試みがなされましたが.ケーススタデイもユニークな企画の1つでした。ケーススタデイI腫瘍性疾患のセッションで赤座先生が呈示された再発性膀胱腫瘍例を大変興味深く拝聴しました。その症例の治療経過は以下のようでした。
症例:84歳,男性。1987年直径4cm大単発腫瘍(TCC,G2,PT1,mapping negative)に対しTUR施行。ADM 8回予防注入。再発(1)1989年4月。1cm大腫瘍(TCC,G2,PT1,mapping negative)。TUR後,BCG 80 mg/40ml12回注入。再発(2)1989年10月。2cm大および3cm大腫瘍各1(TCC,G2,PT1,mapping negative)。TUR,ファルモルジピン9回注入。再発(3)1991年8月。1cm大以下の腫瘍3個(TCC,G2,PTa-T1,mappingnegative)。TUR,BLP経口投与。再発(4)1991年11月。1cm大以下の腫瘍2個(TCC,G2,PTa,mapping negative)。TUR, BCG 80mg/40 ml10回注入。再発(5)1992年3月。1cm大以下の腫瘍3個(TCC,G1,PTa,mapping negative)。1個生検のみ。BCG/ピノルビン交互注入16回で腫瘍消失。細胞診(—)。再発(6)1992年10月。
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