Japanese
English
統計
小児病院における尿路感染症の統計的観察
STATISTICAL OBSERVATION OF URINARY TRACT INFECTIONS IN A CHILDREN'S HOSPITAL
高橋 剛
1
,
寺島 和光
1
Go Takahashi
1
,
Kazumitsu Terashima
1
1神奈川県立こども医療センター泌尿器科
1Department of Urology, Kanagawa Children's Medical Center
pp.799-802
発行日 1976年9月20日
Published Date 1976/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202229
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
小児の尿路感染症は呼吸器感染についで頻度が高いにもかかわらず1,2),その病像は正確に認識されているとは言い難い。また本症は泌尿器科医,小児科医によつてあつかわれることが多いが,診断,治療に関して原則的統一がなく,その治癒,予後は満足すべきものとなつていない3)。本症には器質的異常をもつ基礎疾患が多いことは従来よりいわれているが3〜5),その発見は意外と難しく,それを見逃して漫然と薬物療法を行なつていると不可逆的腎病変をきたし後悔すべき結果となる。日本における小児病院の歴史は比較的浅く,小児泌尿器科は未だ黎明期にあると言える。したがつて小児病院という集約された施設における尿路感染症は,比較的新しい知見になる訳で,今回施設開設以来5年間の尿路感染症を集計,その病像の一面を観察してみた。
Two hundred and seventy patients with urinary tract infections (UTI) were seen during the past 5 years (1970-1975) at the urologic department of Kanagawa Children's Medical Center.
1. The age incidence of UTI showed a peak in preschool children (2-5 years).
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.