Japanese
English
手術手技
腎腫瘍摘出術(1)—経腹的到達法
Nephrectomy for Renal Parenchymal Tumor:Transabdominal Approach
園田 孝夫
1
,
水谷 修太郎
1
,
古武 敏彦
1
,
高羽 津
1
,
長船 匡男
1
,
松田 稔
1
Takao Sonoda
1
1大阪大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Osaka University Medicial School
pp.555-558
発行日 1976年7月20日
Published Date 1976/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202182
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
あらゆる臓器の悪性腫瘍の治療に早期の発見と確実な診断が好結果をもたらすことはいうまでもない。如何なる悪性腫瘍の治療結果をみても,low stageのものがhigh stageのものより生存率がよいことを示している。すべての人々に対し,常に腫瘍の有無を検査し,半強制的な早期治療を行ない得ない限り,high stageの患者の治療を如何に進めるべきかは問題となる。
さて,腎実質腫瘍の外科的療法,すなわち手術についても同様で,手術を行なう限りhigh stage症例においても比較的安全でかつ腎以外の臓器に対しても対処し得るような術式が選択され,常々その技術面での修得が心がけられるべきものと考えられる。一般的にいつてわれわれ泌尿器科医は尿路手術をすべて後腹膜的到達法によつてのみ解決する傾向にあり,また,それを得意とするものであるが,最近の副腎外科,腎血管外科,あるいは腸管の尿路への応用は,もはや泌尿器科医をして後腹膜的手法のみに依存すべきでないことを示している。
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.