Urological Letter・186
緊張性失禁(stress incontinence)の治療法
pp.521
発行日 1976年6月20日
Published Date 1976/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202176
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緊張性失禁の治療には今までに多くの方法を試みたが,次に述べる方法が最も良い成績を得るように思われる。
婦人科医と泌尿器科医とが協力して手術をするのであり,少しく工夫した載石位に患者をねかせ,婦人科医は下から,泌尿器科医は上から手術を行なう。腹部や腟を消毒したあと24F,30mlのホーレイカテーテルを膀胱内に入れて膀胱頸部と尿道の標識用としておく。婦人科医は前方から縦の腟切開を行ない膀胱頸部と尿道を露出する。泌尿器科医は腹壁の下部正中切開を行ない,普通のマーシヤル・マーケッティ術式でするように剥離してゆく。婦人科医は両側で尿道周囲筋膜に2本の00Pro-lene縫合を置き,その糸を泌尿器科医に手わたしする。泌尿器科医は両側で直腹筋膜の下端にそれらの糸を縫合する。もし,いくらかでも縫合糸の位置に疑いがあれば,躊躇することなく膀胱を開き,縫合糸が尿道とか胱膀内を通つていないことを確かめるべきである。
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