Japanese
English
特集 婦人の皮膚泌尿器科疾患
腹圧性尿失禁(Stress incontinence)について
ON THE STRESS INCONTINENCE.
土屋 文雄
1
,
豊田 泰
1
Fumio TSUCHIYA
1
,
Yasushi TOYODA
1
1東京逓信病院泌尿器科
1Dept. of Urology, Tokyo Teishin Hospital.
pp.1037-1050
発行日 1959年10月1日
Published Date 1959/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202655
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Stress Incontinence(Sir Eardley Holland)は腹圧を増すような状態において正常の尿道から少量の尿が不随意的に漏洩する現象に対して英米学派が名付けたものであるが,適訳がない。独乙学派は機能的又は相対的と云つているがBrosigの如くStress-Inkontinenzを借用するものも出ている。なお腹圧性尿失禁(SI)にはFunktionelle Harninkontinenz(Martius),Orthostatische Inkontinenz(Delinotte & Arnaud,Sickinger),Exertional incontinence(Muellner),Diurnal incontinence,Relative Harninkontinenz等の異名がある。咳,クシャミ,笑い,起立,いきみ,重い物を持ち上げる時,驚愕,感動時等に起るのであるから,すべて腹圧或は努責の加わつた状態に於て起るのである。
私は腹圧性又は負荷性尿失禁と云う語を以前から用いているが,独乙語訳のHarnabgang beiAnstrengung oder Belastungにも一脈通じており,適訳ではないかと思う。
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