文献抄録
英国およびエールにおける最近の小児尿路結石症
pp.515
発行日 1976年6月20日
Published Date 1976/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202174
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先年Thompson,Ross(1967)らにより,英国およびヨーロッパの一部地域に小児の尿路感染性結石症が増加の傾向にあることが指摘されて注目をあびた。近年英国においては緑膿菌感染による小児結石の増加傾向がみられることは事実で,著者らは英国,エールにおける泌尿器科医,小児外科医430名にアンケート調査を行なつて,最近治療をうけた小児尿路結石症の臨床観察とその発生要因について考察を試みて第1報として報告している。
調査は1972年と73年の2年間に手術治療をうけた152例の小児尿石症について行なわれたが,年齢・性別では男児103例,女児49例であり,5歳以下の幼児は65%を占めている。尿石の介在部については127例に上部尿石,16例に膀胱結石がみられ,上・下部尿石の合併8例,尿管のみ10例,また腎石103例では両側の腎・尿管介在は8例,両腎結石25例,尿道結石1例であつた。
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