症例検討
残腎結石による尿毒症の治療—東京慈恵医科大学泌尿器科学教室
町田 豊平
1
1東京慈恵医科大学泌尿器科学教室
pp.865-872
発行日 1974年12月20日
Published Date 1974/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201882
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7年前の残腎結石を放置
司会 残腎結石が8年も前から発見されていながら放置したため尿毒症になつて来院された方の症例ですが,本日はこの例の治療上の問題,特に手術的治療を施行するに当つての問題を中心に討論してみたいと思います。最初に患者さんの入院までの経過を主治医から報告していただきます。
A 現病歴を要約しますと,主訴は尿混濁,頻尿などの排尿異常ですが,11月頃からは全身倦怠感,息切れなどの全身症状が現れてきています。既往歴に右腎結核があり,約20年前に腎摘出をうけています。7年前には無尿となり,検査の結果,左残腎結石を指摘されていますが,本人が自己退院しその後来院しておりません。
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