文献抄録
高度膀胱性出血の水圧止血療法
pp.375
発行日 1973年5月20日
Published Date 1973/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201607
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膀胱腫瘍,放射線性膀胱炎などによる難治性の高度膀胱出血に対しては従来電気焼灼,一時的な尿流変更術,膀胱瘻術などが行なわれているが,著者らは膀胱内でゴム球を高圧で膨ませて膀胱粘膜を圧迫止血する方法を試みて好結果を得たので6症例を述べて紹介している。著者らの手技は,Helwsfein(1966)が膀胱癌の水圧療法を報告している手技に多少の変更を加えたものである。使用するBag-Catheterに2枚のコンドームをつけて,これを膀胱内で糖液を用いて膨ませる。ゴム球内の水圧は収縮期血圧を上回る圧にコントロールできるように注入液壜を上下して加減する。患者は硬膜外麻酔下にこの水圧療法を5ないし6時間行なうようにする。
治療後はただちに利尿の目的で25%マニトール液100mlを静注する。
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