Urological Letter・370
恥骨後前立腺摘出術への提言
pp.224
発行日 1984年3月20日
Published Date 1984/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203767
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17年間もこの手術をやつてきているので,この手術をより単純にするために今までに,いくつかの手技を取り入れてきたが,それらを,いつどこで取りあげたかは覚えていない。これらが他人から教えられたものか,あるいは試行錯誤のすえに自然にそうしてきたのか,一々思い出せない。
1)Dr.Lester Perskyは,筆者も協力したのであるが,止血のために前立腺被膜に平行した2列の縫合をした最初の人である。これを行うにはまず膀胱に濡らした開腹用パッドをのせ,その上から大型で撓屈性のある開創鉤で膀胱を頭側に引つぱる。筆者は1-0クロミックカットグートを用い前立腺そのものに深く糸が通り,摘出に困ることがないように注意して行う。その糸の両端を長く残しておいて止血鉗子で掴んでおく。頭側がすんだら前記のパッドを取りのぞき,それを先の長く残した糸の端の上においておく。開創鉤をとり去つたあとは,下方の1列の縫合が楽にできるように,前記の糸を頭側に引つぱればよい。
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