Japanese
English
特集(増刊号の)2 腎不全
Ⅳ.腎不全の対策
2.腹膜潅流
腹膜潅流の実際
Peritoneal Dialysis: Clinical Application
佐藤 昭太郎
1
Shotaro Sato
1
1新潟大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Niigata University School of Medicine
pp.117-124
発行日 1969年12月25日
Published Date 1969/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200824
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
人工透析は,今日,腎不全の治療に不可欠の手段となつた。そして人工腎臓と腹膜潅流が広く用いられている。効率からいえば,人工腎臓が勝っているが,これには特別の装置,設備あるいは特にトレーニングのなされた人員を必要とし,費用もかなり高い。他方,腹膜潅流は生体の一部を透析膜とするので,特別の装置の必要なく,技術的にも比較的容易だが,効率はそんなに優れていない。しかし逆に透析能が緩徐であるためにdisequilibrium syndromeの発展を見ることがほとんどないといえる。このような事情から,両者の長短を勘案し,患者および病院の実情に応じて,両者が使いわけられている現況である。ここでは腹膜潅流に関して主として実際的な事項について述べてゆく。
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.