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Ⅰ.はじめに
陰茎背面に尿道口が開いている状態すなわち尿道上裂は男子のみならず女子においても尿道背面壁の欠損として認められる。本症はGross andCressonのいうごとく幸にして奇形の中でも最も少ないものの一つでありDeesが1949年米国の8つの大病院における調査を綜合し男子では,1:117,604,女子では1:481,110の割合に認められたと報告している。Campbelは30,000人に1人の割合で認められるであろうと述べている。男女比はGross et al.によれば5:1と他の報告でも男子に多く認められる。
尿道下裂150例に1例の割合で認められるといわれている尿道上裂は尿道下裂に比較して尿道括約筋欠損による尿失禁を伴うことが多く,従つて治療は尿失禁のみならず性交に際し腟内射精不能による不妊に対し修復も行なう必要がある。尿失禁に対し多くの手術方法があるにもかかわらず手術成績は必ずしもよいとはいえず,多くは単にchordeeの切除と尿道形成により亀頭先端部に外尿道口を移動するに止まつている。
A case of penile epispadia was reported. Patient was first examined in our clinic when he was 2 years old but treatment was postphoned, since no incontinence nor other malformation was compli-cated.
Urethroplasty was performed when he became 4 years, old according to Young's method, with good results.
The Japanese literature was reviewed and this case has been the 24th case.
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