検査法
Drip Infusion Nephrotomography
黒田 恭一
1
,
津川 龍三
1
,
中村 武夫
1
,
酒井 晃
1
,
細川 靖治
1
,
岡野 慎一
1
Kyoichi KURODA
1
,
Ryuzo TSUGAWA
1
,
Takeo NAKAMURA
1
,
Akira SAKAI
1
,
Yasuharu HOSOKAWA
1
,
Shin-ichi OKANO
1
1金沢大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, School of Medicine, Kanazawa University
pp.939-946
発行日 1967年11月20日
Published Date 1967/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200288
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I.緒言
腎実質内の病変を追求する必要に迫られることは日常数限りなく,そのX線学的診断法の一つとして最近特に腎動脈撮影法が広く一般化され,ほとんど日常の検査法とまでなりつつあるが,腎の血管のみならず更に尿細管排泄相をも表現しているnephrogramに対して断層撮影を行ない,腎実質内の病変を立体的に追求することは腎動脈撮影法とは異なる意義を有していて興味深いものがある。著者らは,大量の造影剤を点滴静注し腎断層撮影を行なう"drip infusion nephrotomography"を施行し,その手技がきわめて簡便で憂うべき副作用も認めず,かつ腎実質をよく描出しえ,特に腎腫瘍と単純性腎嚢胞の鑑別診断に有用であつたので報告する。
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