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Ⅰ.はじめに
骨盤静脈系をレ線撮影する試みの歴史は1935年K.Hutterが陰茎背面静脈に造影剤を注入したのに始まるが他の脈管造影法に比較して遅かつたのは造影剤を注入する部位が大きな問題となつたためと考えられる。しかし以来経皮的あるいは皮膚切開に陰茎背面静脈を露出して造影剤を注入する方法については内外多数の文献によって知ることができる。その他1950年GuglielmiあるいはOliverなどによって骨盤骨々髄内に造影剤を注入して骨盤静脈系を描出する方法が始められ更に恥骨,坐骨,腸骨結節,大転子などに造影剤が注入されている。しかしこの方法は手技が複雑なため一般化するに至らなかつた。同じ目的のため陰茎海綿体内に造影剤を注入する方法は1950年De laPenaによつて始められ市川ら(1953),Zehman(1950)などによって種々の変法が発表され手技の簡便な点から広く行なわれるようになつた。更に1964年Berghausは水性造影剤を前立腺周囲静脈叢内に注入するPeriprostatic Serienphlebog-raphyを発表し局所に何らの障害なく骨盤静脈系を描出することに成功している。
前立腺をレ線撮影上描出する方法は少なくないが最も広く行なわれているのは尿道内に造影剤を注入し尿道前立腺部の描出によつて前立腺の大きさを推定する方法である。
Various methods for pelvicphlebography and prostatography has been reported but the methods described does not represent the direct relationship between the prostate and the venous system of the pelvis. Our method is to depict the pelvic venous system by injecting contrast media directly into the prostate.
After anesthetizing the perineal area, a 17 gauge needle is inserted into the prostate such as for prostatic biopsy. The prostatic capsule is anesthetized with 5 cc of 1% procain solution before the needle is inserted into the prostate.
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