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特集 良性・悪性の鑑別に迷う泌尿器病変ラインアップ
3.腎盂・尿管病変
良性・悪性の鑑別に迷う腎盂・尿管病変―診断のポイントはここだ!
Differential diagnosis of upper urinary tract disorders
矢澤 聰
1
,
陣崎 雅弘
2
,
菊地 栄次
1
,
大家 基嗣
1
Satoshi Yazawa
1
,
Masahiro Jinzaki
2
,
Eiji Kikuchi
1
,
Mototsugu Oya
1
1慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室
2慶應義塾大学医学部放射線診断科
キーワード:
腎盂・尿管病変
,
鑑別診断
,
良悪性
Keyword:
腎盂・尿管病変
,
鑑別診断
,
良悪性
pp.863-870
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103340
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要旨 腎盂・尿管病変において良性疾患と悪性疾患とではその治療方針が大きく異なるので,良悪性の鑑別は極めて重要である。悪性の確定には細胞診,組織診が重要で,それぞれ尿細胞診検査,尿管鏡下あるいは腎盂鏡下腫瘍生検にて診断を行うが,正確な判定または十分な検体採取が難しいケースも少なくない。ゆえに腎盂・尿管病変の診断には画像検査,特にCT検査が診断のカギを握る。腎盂・尿管癌と血腫や結石の鑑別には,単純CT値や造影効果の有無が有用である。尿管アミロイドーシスは,壁肥厚病変があって尿細胞診陰性の場合に,MRIのT2強調像低信号かつ拡散強調像で異常信号がない場合に強く疑うことができる。IgG4関連疾患は壁外からの圧排所見が主体であり,CTの排泄相で腎盂・尿管内腔が平滑に保たれていることが鑑別の手がかりとなる。
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