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特集 良性・悪性の鑑別に迷う泌尿器病変ラインアップ
2.腎病変
良性・悪性の鑑別に迷う腎病変
Benign tumors of the kidney to differentiate from malignant renal cancer
和田 孝浩
1
,
高橋 渡
1
,
河野 吉昭
1
,
江藤 正俊
1
Yoshihiro Wada
1
,
Wataru Takahashi
1
,
Yoshiaki Kawano
1
,
Masatoshi Eto
1
1熊本大学大学院生命科学研究部泌尿器科学分野
キーワード:
良性腎腫瘍
,
充実性病変
,
囊胞性病変
Keyword:
良性腎腫瘍
,
充実性病変
,
囊胞性病変
pp.853-862
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103339
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要旨 腎癌診療を取り巻く環境については小径腎癌の検出の増加,手術療法や薬物療法の急速な進歩がみられる。検診により増加している小径腎腫瘤には良性疾患も多く,このため画像診断技術の向上と診断的治療としての腎部分切除術の持つ意味はさらに重要になっている。鑑別には造影CTが有用で,その病変が充実性なのか囊胞性なのかの判別が大切である。充実性病変ではoncocytomaと腎血管筋脂肪腫が頻度も高く重要である。Oncocytomaと腎癌の鑑別は困難だが,腎血管筋脂肪腫の鑑別には脂肪成分の検出が有用である。囊胞性病変についてはBosniak分類が有用である。しかし臨床経過から悪性腫瘍が否定できない場合は,外科切除を躊躇すべきではない。
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