書評
「ティアニー先生の診断入門 第2版」―ローレンス・ティアニー 著/松村正巳 著
平岡 栄治
1
1神戸大学医学部附属病院・総合内科
pp.473
発行日 2012年6月20日
Published Date 2012/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102828
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本書の著者は,おそらくその名前を知らない内科医,研修医,学生はいないと思われるカリフォルニア大学のローレンス・ティアニー先生とそのご友人であり自身もご高名な総合内科医である金沢大学の松村正巳先生である。
3部から構成されており,第1部はティアニー先生の診断哲学がまとめられている。病歴をとる際の患者観察の重要性,病歴の中には収穫の多い病歴と収穫の少ない病歴があり,それを見極めることの重要性などなどが具体例をもって説明されている。さらにどの本にも書かれていない診断に役立つクリニカルパールが書かれている。「多発性骨髄腫の3つのNoは発熱なし,アルカリフォスファターゼの上昇なし,脾腫なし」といった具合である。
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