書評
―ローレンス・ティアニー,松村正巳 著―ティアニー先生の臨床入門
今井 裕一
1
1愛知医大・内科学
pp.1306
発行日 2012年8月10日
Published Date 2012/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106118
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『ティアニー先生の臨床入門』が,前作の『ティアニー先生の診断入門』の続編として,ティアニー先生と松村正巳先生の共著で出版された.前作と同様に,名医の診断へのアプローチがわかりやすく解説されている.実は,英語のタイトルは,“Principles of Dr. Tierney's medical practice”であるので,「ティアニー先生の臨床現場での原則」とでもいうべき内容である.
医師は,病態が理解できないいわゆる「むずかしい患者」「わけのわからない患者」を目の前にしたときにどのように問題を解決するのであろうか? その解決方法にのっとって,経験が蓄積されれば,比較的短期間に名医あるいは良医になれるはずである.残念ながらハリソンのテキストブックを精読しても,UpToDateをいくら調べても,PubMedでいくら検索しても答えは得られない.本書は,ずばり,その解答を示している.
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