書評
「ここからはじめる研究入門―医療をこころざすあなたへ」―Stuart Porter 著/武田裕子 訳
網本 和
1
1首都大学東京大学院・理学療法学
pp.840
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102511
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看護師や作業療法士,あるいは理学療法士を目指し,医療系の専門学校や大学に籍を置いて日々勉学にエネルギーを費やしている学生は,いまや日本ではかなりの数になっている。その多くの教育課程で,「卒業研究」が必修あるいは推奨の単位とされている。つまり大変多くの学生が卒業するための「卒業研究」を積極的に行う場合もあるが,強制的に参加させられている場合も少なからずあり,この単位修得に喜びよりも苦しさを感じた学生は「研究」を卒業してしまうことになる。
研究のカベである。このカベに悩むのは学生ばかりでなく,指導する教員もまた,どのようにカベを乗り越えその先の「おもしろさ」を伝えることができるか思い煩うことになる。そんなカベを見上げるとき,本書『ここからはじめる研究入門』を手に取ったあなた(読者)は幸いにもそのカベを越えてゆくための道筋を発見するだろう。
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