特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅱ 体腔鏡下手術
■腹腔鏡下腎部分切除術
026 腫瘍が上極にあって視野が確保できない
繁田 正信
1
,
甲田 俊太郎
1
,
後藤 景介
1
Masanobu Shigeta
1
,
Shuntaro Kouda
1
,
Keisuke Goto
1
1国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター泌尿器科
pp.82-84
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102272
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Q 腹腔鏡下腎部分切除術を開始した症例。腫瘍が上極にあり,視野を十分に確保することができない。
[1]概 説
腹腔鏡下腎部分切除術を行う場合,腫瘍の場所,深さ,大きさ,患者の体型や手術や癒着の原因となる炎症性疾患などの既往によって,経後腹膜的到達法か経腹膜的到達法か,ポート作成部位をどこにするか,術前に十分に評価を行ってあらかじめ選定しておく必要がある。特に腫瘍の場所は重要で,背側か腹側か,内側か外側かによって到達法や術野の確保法も異なる。本事例の場合,腫瘍があらかじめ想定された場所にあったのか,想定外の場所にあったのかが問題となる。
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