特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅱ 体腔鏡下手術
■腹腔鏡下腎部分切除術
027 腎盂が半分ほど欠損してしまった
繁田 正信
1
,
甲田 俊太郎
1
,
後藤 景介
1
Masanobu Shigeta
1
,
Shuntaro Kouda
1
,
Keisuke Goto
1
1国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター泌尿器科
pp.85-87
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102273
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Q 腹腔鏡下腎部分切除術を開始した腎癌の症例。思っていたより腫瘍が大きく,腎部分切除の際に腎盂が半分ほど欠損してしまった。
[1]概 説
腹腔鏡下腎部分切除術は,腎阻血時間を可及的に短くする必要がある中で,腫瘍の確実な切除,尿路損傷部位の縫合閉鎖,切除面の縫合止血を確実に行うなど,極めて難易度の高い術式の1つである。本術式を行う場合,腫瘍の場所,深さ,大きさについて術前に十分評価を行い,術中のシミュレーションを行うなど,周到な準備が必要である。本件は,腫瘍底面の切除の際,不用意に腎洞側に深く切り込んだため生じる。
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