手術テクニック
婦人科領域における視野の確保
堤 治
1
1東京大学医学部産科婦人科
pp.571-573
発行日 1997年12月15日
Published Date 1997/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4425900166
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はじめに
婦人科領域の手術は,子宮,卵巣など骨盤内臓器をおもな対象とする.これらの臓器は,骨盤壁に各種靱帯で固定されている.したがって,婦人科腹腔鏡下手術において視野を確保する第一の要点は,骨盤高位により骨盤内から腸管などの排除をすることといえる.第二には,経腔的子宮カニュレーションを利用し,子宮を前傾前屈するなど自在に操作するテクニックが挙げられる.また,婦人科疾患特異の有用な処置として,術前ホルモン療法がある.これは子宮筋腫,子宮内膜症などで子宮や卵巣嚢腫のサイズ縮小を図り,視野の確保を容易にするものである.
本稿では,婦人科腹腔鏡下手術における視野確保の個々のテクニックを具体的に述べる.
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