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7.腎不全
【急性腎不全】
82.急性腎不全をきたした患者です。対処と処方,および透析療法に入るタイミングについて教えてください。
佐藤 滋
1
1秋田大学医学部泌尿器科
pp.288-290
発行日 2008年4月5日
Published Date 2008/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101464
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1 診療の概要
急性腎不全(ARF)とは,急激な腎機能の著しい低下により体液の恒常性が維持できなくなった状態であり,急速な高窒素血症の進行,尿毒症症状,電解質異常,代謝性アシドーシスを呈する症候群である。
ARFの明確な診断基準はないが,一般に,血清クレアチニン(Cr)が一日0.5mg/dl以上に上昇,あるいは急激に2.0mg/dl以上に上昇した場合にARFと診断する。尿量が減少する乏尿性ARFと,尿量の減少がない非乏尿性ARFがあり,尿量だけでは判断できない。
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