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1.尿路・性器の炎症性疾患
■特異性感染症
【カンジダ感染】
22.寝たきりの高齢者が発熱しました。全身検索を行ったところ,尿培養によりカンジダを検出しました。対処と処方について教えてください。
遠藤 勝久
1
1JR東京総合病院泌尿器科
pp.78-79
発行日 2008年4月5日
Published Date 2008/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101398
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1 診療の概要
尿路真菌症は深在性真菌感染症であり,代表的な日和見感染症の1つでもある。複雑性尿路感染症のうち約10%から真菌が分離されるといわれている1,2)。特に,カンジダは腟前庭部・陰茎などの陰部や消化管内に定着しており,なかでも口腔粘膜・結腸に最も高密度に存在している3)。カンジダ感染の起炎菌は,Candida albicans,C. glabrata,C. parapsilosis,C. tropicalisが大部分を占めており,そのうちC. albicansが半数以上を占めている。そのため尿路真菌症の大半は尿路カンジダ症といえる。
そこで,本稿では尿路カンジダ症について述べていきたいと思う。
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