Japanese
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特集 尿失禁
寝たきり老人の尿失禁の治療
Treatment of Urinary Incontinence in Elderly Bedridden Patients
上田 昭一
1
Shoichi Ueda
1
1熊本大学医学部泌尿器科学教室
pp.603-608
発行日 1988年7月20日
Published Date 1988/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204787
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はじめに
近年,日本の人口は急速に高齢化が進み,1987年10月1日現在65歳以上の老年人口は1,332万人,総人口の10.9%を占め,そのうち60数万人が寝たきりであり,1900年には70万人に上ると推定されている。寝たきり老人では身体の移動ができないことにより褥瘡が生じやすく,精神症状として痴呆が出現し,便,尿失禁のため尿路感染を併発することが多い。とくに尿失禁は老人の自尊心を傷つけ,生活意欲を失わせ,尿路感染,褥瘡発生を助長するので,医療従事者を悩ます問題の1つである。
今回われわれは,65歳以上の寝たきり老人を対象として,尿失禁を有する者の排尿管理,尿路感染,褥瘡,皮膚炎などの実態を調査し,寝たきり老人の尿失禁対策について考察を加えたので報告する。
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