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1.尿路・性器の炎症性疾患
■非特異性感染症
【尿道憩室炎】
20.尿道憩室炎または尿道周囲炎が疑われる女性患者です。対処と処方について教えてください。
永尾 光一
1
,
小林 秀行
1
,
原 啓
1
,
石井 延久
1
1東邦大学医学部泌尿器科
pp.71-73
発行日 2008年4月5日
Published Date 2008/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101396
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1 診療の概要
尿道憩室は,尿道と交通を有する囊状腔を形成する憩室で,尿道腟中隔に存在する。発生頻度は,1~5%1,2)で,腹圧性尿失禁の女性では1.4%に認められる。
原因は,先天性ではGartner管の遺残,原始尿生殖洞の癒合不全,ミュラー細胞の遺残,拡張した傍尿道囊腫,尿管の盲端と関連したものなどが考えられる3)。後天性では,分娩による尿道損傷,膀胱鏡などによる機械的損傷,尿道結石による損傷,尿道腺の感染などが考えられる。
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