特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法
Ⅱ.泌尿器科手術
E.小児の手術
【腹腔鏡下手術】
105.腹腔鏡下手術を施行中の小児患者です。術中,高炭酸ガス血症がみられました。どのように対処すればよいでしょうか。
山口 孝則
1
1福岡市立こども病院・感染症センター泌尿器科
pp.325-327
発行日 2007年4月5日
Published Date 2007/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101182
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
小児泌尿器科領域において「腹腔鏡」は比較的古くに導入され,非触知精巣の局在診断を中心に広まってきた1)。その後,診断的手法のみならず,腹腔内精巣摘出術2),腹腔内一期的精巣固定術3),さらに停留精巣に限らず腎摘出術4)や腎盂形成術5)にまで手術的技法が応用されるに至っている。
小児に対する腹腔鏡下の手術手技では,成人に比較していくつかの注意点が必要であり,その対応とともに表1に列挙した。そのなかでも最も重要なのが,小児では予備能の低い呼吸循環器系への影響であり,ここでは術中の高炭酸ガス血症に対する対処法を中心に論述する。
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.