画像診断
囊胞の完全消失を認めた多囊性異形成腎
山崎 六志
1
,
野村 威雄
1
,
三股 浩光
1
,
野村 芳雄
1
1大分医科大学腫瘍病態制御講座泌尿器科学
キーワード:
多囊性異形成腎
Keyword:
多囊性異形成腎
pp.537-539
発行日 2003年6月20日
Published Date 2003/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100921
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患者 0歳3か月,女児。
主訴 右側腹部腫瘤。
家族歴 特記事項なし。
既往歴 特記事項なし。
現病歴 妊娠24週の胎児エコーにて腹部囊胞を指摘された。妊娠39週3日に3,240gにて出生した。
現症・検査所見 全身状態は良好。血算,血清生化学検査,尿検査に特記事項なし。右側腹部に表面平滑で弾性軟な腫瘤を触知した。
画像診断・臨床経過 出生時の腹部エコーにて隔壁を有する大小不同な多数の囊胞を認め(図1),腹部CTでも同様の所見が認められた(図2)。99mTc-DTPA腎シンチグラフィーで右腎にRI集積は認められず(図3A),無機能型であり(図3B),多囊性異形成腎と診断した。以後,当科外来で腹部エコーおよびCTなどにて経過観察していたが(図4),8歳時の腹部CTにて囊胞の完全消失を認めた(図5)。
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