特集 前立腺疾患のすべて
Ⅳ 前立腺炎
前立腺液の採取と針生検の意義
荒川 創一
1
Soichi Arakawa
1
1神戸大学大学院医学系研究科腎泌尿器科学
pp.277-280
発行日 2003年4月5日
Published Date 2003/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100868
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1 前立腺液の採取
前立腺液は,一般に経直腸的に前立腺マッサージを施行し,いわゆる前立腺圧出液として出てくる液体を外尿道口から採取する(図1)。この前立腺圧出液(expressed prostatic secretion:EPS)は,前立腺炎の診断に重要な情報を与えてくれる。ただし,この方法で必ず十分量の前立腺液が採取されるとはいえず,むしろ多くの場合,前立腺マッサージにより後部尿道に少量押し出された前立腺液を排尿でウォッシュアウトした形で得られるその初尿(前立腺マッサージ後尿)を検体として用いる。
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