特集 前立腺疾患のすべて
Ⅳ 前立腺炎
細菌性前立腺炎の薬効評価基準
石原 哲
1
,
出口 隆
1
Satoshi Ishihara
1
,
Takashi Deguchi
1
1岐阜大学医学部泌尿器病態学
pp.281-284
発行日 2003年4月5日
Published Date 2003/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100869
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1 はじめに
前立腺炎は急性症と慢性症に分類される。急性症は通常,細菌感染に限定されるが,慢性症は細菌性と非細菌性に分類される。急性細菌性前立腺炎(NIH categoryⅠ)に対する抗菌薬の適応は疑いないものである。一方,慢性細菌性前立腺炎(NIH category Ⅱ)でも抗菌薬が第一に投与されるが,急性細菌性前立腺炎に比べ奏効率は低い。慢性非細菌性前立腺炎(NIH category Ⅲ)でも抗菌薬の効果は認められるとする論文は多く,慢性前立腺炎では若干状況は複雑である。
本稿では急性細菌性前立腺炎と慢性細菌性前立腺炎に対する抗菌薬の薬効評価について解説するが,薬効評価と治癒判定は異なることをあらかじめお断りしておく。
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