小さな工夫
上皮小体全摘出術に対する甲状腺用開創器システムの使用経験
児島 康行
1
,
三宅 修
2
1蒼龍会井上病院泌尿器科
2大阪大学大学院器官制御外科学泌尿器科
pp.87
発行日 2003年1月20日
Published Date 2003/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100780
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腎性上皮小体機能亢進症の手術に際し,甲状腺と気管の間や,食道近傍など異所性に存在する場合,甲状腺を十分剥離して手術を施行しなければならない機会によく遭遇する。われわれはこの手術を通常2人で施行しているため,助手は主に筋鉤操作に追われてしまう。このため結紮などの操作をする場合,一旦筋鉤を緩めて手術に参加しなければならない。
今回われわれは,ドイツ・エースクラップ社で甲状腺手術に開発されたフランクフルト甲状腺用システム(R)を上皮小体全摘出術に応用した。これは角度可変ギヤーの付いた甲状腺用フレームに,術野の必要な位置にコネクションクランプを用い専用のリトラクターを取り付けて術野を確保するシステムである(図)。
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