小さな工夫
膀胱開創器—バスケットリトラクター
岩坪 暎二
1
,
山本 松男
1
,
久保 周太
1
1労働福祉事業団総合せき損センター泌尿器科
pp.904
発行日 1986年11月20日
Published Date 1986/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204372
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尿管逆流防止手術などに際して膀胱内の術野を確保するには単一の膀胱鈎,あるいは開創器に取り付けるタイプの膀胱鈎が用いられている。前者では術野の展開だけのために助手の手二つを取られるのが勿体ないし,後者では思う位置で開創鈎を固定しておくことが困難である。とくに,繊維化のため萎縮変形した神経因性膀胱では,鈎をかけるための機械的刺激が膀胱粘膜の浮腫を起こして手術操作を困難にする場合も少なくない。このような理由から第1図のような形の銅製針金を細工して膀胱開創器(バスケットリトラクター)を作り,術野の展開と確実な手術操作を可能にしているので紹介する。
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