異論・反論 泌尿器科術前・術後管理
6.抜糸は7日目に行う必要があるか
原 恒男
1
,
山口 誓司
1
Tsuneo Hara
1
,
Seiji Yamaguchi
1
1市立池田病院泌尿器科
pp.314-316
発行日 2005年4月20日
Published Date 2005/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100320
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1 はじめに
術後の手術創の管理においては,創の治癒が確実できれいであること以外に,処置における患者の疼痛などの緩和や,さらに労力やコストの軽減も要求される。
本来,手術創の縫合は一次治癒(一次閉鎖)であるからほぼ48時間以内に上皮化は完了するはずであるが,抜糸が不適切に早過ぎると,虚血や血腫,過度の張力などが誘因となって創し開をきたす。逆に,抜糸が遅過ぎると縫合糸に沿った上皮化が起こり(suture tract),これが炎症,膿瘍の原因ともなり得るし,縫合糸跡(suture mark)がより目立つ1,2)。
以上のことを踏まえ,適切な抜糸タイミングを含めた手術創管理が必要である。
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