特集 ここが聞きたい―泌尿器科外来における対処と処方
6.内分泌疾患
■精巣および性機能障害
【性機能障害】
81.精巣腫瘍に対し後腹膜リンパ節郭清を施行したのち,挙児を希望している射精障害の患者です。対処と処方について教えて下さい。
伊藤 裕一
1
1中部労災病院泌尿器科
pp.293-295
発行日 2005年4月5日
Published Date 2005/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100289
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1 診療の概要
1.射精障害とは
射精は,(1)精液の後部尿道への排出(seminal emission),(2)後部尿道へ排出された精液の体外への射出(projectile ejaculation)=狭義の射精,(3)射精時の内尿道口の閉鎖,という3つの現象で構成され,オーガズムはこれに付随して起こる。射精障害は,勃起性交障害(ED)とともに,男性性機能障害の重要な分野である。また射精障害は,生殖年齢層の男性では不妊症の重要な原因となっている。
2.射精障害の病型分類
射精障害の病型分類法としては,従来より木村の分類が使用されているが,当科では,実地臨床上わかりやすいように修正した表1の分類を使用している1)。
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